3つの油
聖週間中の聖木曜日、またはそれに近い日の午前中に、教区のすべての司祭が司教座聖堂に集まり、司教の司式で聖香油ミサが行われます。
そのミサの中で、司教によって「聖香油」が聖別され、「洗礼志願者の油」と「病者の油」が祝福されます。これら3つの油は1年間、司祭によって各小教区で使われるものです。
聖香油はオリーブ油に香料バルサムを混ぜたもので、堅信式、叙階式、幼児洗礼式のとき等に塗油されるものです。聖霊をいただくことのしるしとして聖香油の塗油を受けますが、それは、わたしたちがキリストのために聖別され、キリストの使命を果たすために生きるよう招かれたということです。
洗礼志願者の油は、受洗者が神の子として新たに生まれる前に、悪霊の力から開放され、罪を放棄することができるように塗油されるものです。
病者の油は、使途ヤコブの手紙に「あなたがたの中で病気の人は、主の名によってオリーブ油を塗り、祈ってもらいなさい(5・14)とあるように、病気の人が癒され、また罪のゆるしを受けることができるよう、心と体に癒しと力を与えるものです。
「聖別」と「祝福」
「聖別する(Consecratio))」とは、そのものを聖なるものとして別にする、そのためだけに使い、他の目的には使用しないという意味であり、聖変化、教会堂の献堂、司教・司祭の叙階、奉献生活者の奉納などの時にするものです。
「祝福する(Benediction)」とは、人に対しては神の恵みを願うものです。また、建物、教会付属の品、信心用具などに対しては、それを使う人に神の恵みがあるように願うためにするものです。
河原町教会聖堂は聖別献堂されたもので、12使徒の上に建てられたことを表すために、そのしるしとして、教会堂の柱に十字架が刻まれた12のろうそく台があります。
2014年4月
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